文化の道橦木館・春田邸

橦木館
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 名古屋市の文化の道には大正、昭和初期に活躍し財を成した人達の邸宅が文化財として保存されている。この橦木館は陶器の加工貿易で成功した井元氏の邸宅跡で大正期を代表する建築様式が見られる。和洋館並列式住宅である。折衷型でなく和館と洋館が同一敷地に並列して建てられている。洋館を玄関にして当時のステイタスである迎賓館・接待館として用い、家人は裏の和式に住んでいる。外人の宿泊用に現在のホテルの形式である風呂、洗面所、トイレが一体となっており、大正期からこの様式が取り入れられていたのを初めて見た。あとは当然明かり取りのステンドグラスがある。台所は既にガス釜が用いられ裏には純日本流の土蔵がある。
春田邸
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 橦木館と同じく玄関近くは純洋式であるが食事を取らないと見学できない。裏玄関から和式の邸宅に入れるが折衷様式が進んでおり、戦後進駐軍の移住に使われたらしく詳細は分からない。窓には質の悪い板ガラス(それでも当時は最新式)が使われており、ぶつぶつが見られ歪んでいる。客間にはびわ床があり、当時の裕福な家庭のステイタスを表している。このびわ床は初めて見るが伝統的な書院造の発展形であり、はじめは琵琶が飾られていたものと思われるが、実際には天井から鳴り物(たぶん鐘か鳴板)が吊り下げられ食事等の合図に使われたり、香を焚いたものと言われている。橦木館でも床の間の一部に段がなく畳で敷かれており同じ目的に使われたのかもしれない。ガイドさんに聞き忘れたが見たとき何か違和感を覚えた。電灯はその当時貴重なもので一軒に一灯が普通であったらしい。ここでは廊下等にガス灯が設置されておりその構造を初めて見た。ガラスの傘がないのが残念である。

by toka987 | 2013-08-19 12:09 | 13.8月の写真 | Comments(2)

Commented by サン at 2013-08-21 23:22 x
撞木館の周りは、明治大正時代の歴史的な建物が多いですね。春田邸は改装されデュボネというレストラン・結婚式場として使用されています。私事ですが、実は娘が9月に結婚式をそこであげることになっています。(ホッ。。。)
Commented by toka987 at 2013-08-22 00:42
娘さんのご結婚おめでとうございます。きっと良い思い出ができることでしょう。デュボネの食事は高そうなので敬遠しました。一度中も見たいのですが何時か訪れたいと思います。