西郷従道邸・明治村
日本の歴史では過去に2回大きな変遷があったと言われている。一回目は飛鳥時代の大化の改新による政治の律令制と文化面の仏教伝来である。もう一つは明治維新の欧米文化と産業革命の導入である。建築を通してこの文化の変化を明治村に求め、写真的に表してきた。
西郷従道邸全景
日本で発達した西洋建築の特徴を明治村の西郷邸で探してみた。これはその全景である。2階にテラス、鎧戸、短い庇とその装飾などが外形的特長であろう。和魂洋才 これらの邸宅を見ても面白いのは和魂洋才である。この邸宅には残っていないが表向きは西洋建築・対外接待用、裏側には和式邸宅があり、居住用であったらしい。名古屋文化の道を訪ねると良く分かる。それらはやがて和洋折衷と変わっていくのであるが。
組写真
上 2階テラス上の庇の模様と影が印象的であった。
中左 2階テラスの手すりの影が綺麗であった。
中右 螺旋階段も西洋建築の特徴である。この階段の部材はフランスから輸入されたものであり、手すり等に装飾が施されている場合が多く、曲線に特徴がある。日本式は木製で直線であった。
下左 暖炉が洋間に設けられている。従道邸は東京にあったが暖炉の枠が瀬戸の陶器製であるのが面白い。絵模様は日本三景が描かれており、左縦に宮島、上が天橋立、右が松島である。瀬戸物の一品ものである。当時よく輸出されていた。その当時の豪商邸宅が名古屋文化の道に遺されておりここにも西洋館がある。
上右 洋間にある置時計である。入れ物はフランス製陶器、時計本体はアメリカ製で時刻はアラビア数字とか。
by toka987 | 2015-12-28 04:46 | 15年12月 | Comments(4)
本年もよろしく願います。