閑谷学校・国宝

閑谷学校・しずたにがっこう
 岡山市の近くにこの学校がある。岡山藩主池田光政が江戸時代初期に造った現存する「世界最古の公立の庶民学校」だそうだ。両親のお墓参りに帰ったついでに訪れた。なかなか見所のある建物だ。まず屋根は備前焼の赤瓦で釉薬を使わない窯変を使ったものらしい。緻密で強く一般的に60年ほどしか持たない釉薬瓦に比べて300年以上の耐久性があるらしい。何万枚も焼くために一つの釜ではできないため釜により色がまちまちだそうだ。
講堂
 池田光政は江戸時代初期の3名君の一人で藩校以外で地方のリーダーを育てるためにこの学校を造った。この学校が永続する為に学田を与え、資力とした。
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講堂内部
 床は漆が塗られており、磨かれて外の景色が反射しており秋には床モミジが見られるらしい。窓は禅宗の花頭窓に似ており、お寺と関係があるのか聞いてみたら、藩主が京都から宮大工を呼んだらしくお寺風の仕上げになったとか。内部長押の上に「克明徳」の額が掛けてある。五代藩主・池田治政による書で「克」は力を尽くして事を成し遂げる、「明」はものを正しく見る力、「徳」は善や正義をわきまえる高潔な品性、という人づくりの基本を説いたものだ。
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天井の梁
 さすが昔の大工だ。曲がった木の使い方が上手い。感心する。
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瓦の紋
 到る所に紋がある。6枚の葉紋が水草を表し、葉の継ぎ目がいのめになっている木造家屋の火除けを記念しているとか。右下が釘隠し、左下が廊下の節模様である。何か動物の顔に似ていないか。
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入母屋屋根
 装飾がおもしろい。寺院だとここは木造であるがどうも漆喰で形を真似ているのか木の上に漆喰を塗っているみたいだ。蛙股も梁その他も真っ白だ。屋根瓦の曲線が美しい。微妙に形を変えている。効率重視の現代版だと屋根に沿って側瓦が並ぶはずだ。
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聖廟・孔子廟
 教育内容は儒学と手習いの2教科らしい。そこで孔子廟が重要視される。今の中国と同じだ。儒教とは何かと聞いたら処世訓だと教えてくれた人がいた。中心の厨子内に孔子像が祀られているらしく特別な日にしかご開帳がない。格子の隙間から盗み撮りした。扉に何やら動物影らしきものが映っていた。床は備前焼の瓦を漆喰で止めたいわゆるなまこ壁みたいにしてあった。壁以外でこの手方は初めて見た。左下は隣の池田輝政を祭った神社の釘隠しでたぶん水草模様の変形だと思われる。
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石塀
 丸い形の石塀が学校全体を取り囲んでおり備前焼瓦と共に独特の景観を生み出している。
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by toka987 | 2018-09-27 23:24 | 18.9月の写真 | Comments(2)

Commented by ctieko at 2018-10-01 22:43
屋根が備前焼の赤瓦でから始まり、
素晴らしい建物の閑谷学校ですね。
それが公立の庶民学校とは驚きます。
二枚目の漆の塗られた講堂内部の写真が好きです。
以前長野の開智学校を見学した木造で桟瓦葺、
寄棟2階建土蔵造りでギヤマンのガラス窓の
和風、洋風の建物を思い出しました。
それぞれの歴史を知ると又写す楽しみにもなりますね。
Commented by toka987 at 2018-10-02 08:24
> ctiekoさん,残念ながら時期・秋と天気・晴れでなくて条件の良い撮影ができず残念でした。再度と思いますがちょうと遠すぎますね。